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PUBLIC TOKYOオリジナルの裏毛素材を使用した極スウェットシリーズは、裏毛の産地である和歌山県で極限まで度目を詰めて編んでいるので、しっかりとした肉感とハリ、コシを持たせ、型崩れや経年劣化による不良を軽減させられるのが特徴です。
この「高級感」と「耐久性が高い」という特徴が故に国内でも縫製できる工場が限られており、その工程には熟練の職人の経験と想いが込められています。
今回の特集では縫製を行う秋田県の工場にインタビューを行い、高品質の理由を紐解きます。




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長く着られるように従来のスウェットよりも生地に厚みがあるPUBLIC TOKYOのスウェットを縫うためにどのような工夫を行っていますか?


細部の縫製が非常に難しくて、今まで縫った経験がないものでした。
特に難しい箇所でいうと、フードの付け根のところが生地が重なってかなり縫いづらかった。
厚みがある生地を美しく縫製するにはどうすればよいかチームで話した結果、水で濡らして、生地が傷まないように木槌で叩いて一度つぶし、縫いやすいように厚みを調整して仕上げ、最後の仕上げでふくらみを戻すという工程に至りました。
経験からくるアイデア(インタビューした職人さんは50年近く前から働かれています)というか、こういうことは独自の発想かもしれない。
クオリティを担保するために当たり前のように商品ごとに最善の方法を考えて縫っています。




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他にも苦労された箇所が極スウェットシリーズには多かったと聞いています。


そうですね。他にも裾とか袖口の厚みをなくすためにV字にカットしたりするのも指示にはありませんが行っています。
フードの部分と同じように針が通らないから糸も通らないことが多く、針もすごく折れることが多いので生地を薄く削って縫い合わせる。
この内側の縫製はちょっと気を使うだけで着心地にもかなり影響する部分で、実際に縫って見ないとわからないので、デザイナーからもなかなか指示ができない部分を経験から修正しています。




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実際に着用するお客様目線での細やかな修正というのは大量生産を行うような大きな工場ではできないことかもしれないですね。


はい。そう思います。
他にもポケットの段差は気を使って曲がらないように厚紙で固定して縫い上げるなど、一手間加えることで機械だと奇麗に仕上がらないところを手作業で行っています。




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人の手の方が機械よりも優れている部分がまだまだあると?


そうですね。作業をしているときのちょっとした気づきとか、次の工程で別の職人へ回す時の気遣いも商品の完成に差が出ると思います。
例えば、製品を仕上げる途中でもアイロンをかけます。普通は最後に行うと思いますが、この手間を加えることで縫いやすく商品が非常に奇麗に仕上がります。




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言われても全然わからないぐらいに細かいことかもしれませんが、リブの部分は洗うと湾曲してしまうのを長方形に成形し直すという工程も加えています。 これも独自のアイデアかもしれません。
普通の工場だと最初に長方形に切り出した生地を一度洗い、そこから縫うのですが洗うとどうしても生地がわずかですが湾曲するんです。
ですからそのままの状態で縫い上げてしまうと、わずかではありますが湾曲がある分、個体差が生まれてしまいます。
私たちは商品ごとに個体差がでないように生地を切り出し、洗浄したあと、湾曲を長方形に改めて成形するという工程を踏んでいます。




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そんなにたくさんの工程があるのですね。初めて知ることばかりです。
お客様に商品を通して感じていただきたい、または届けたい想いはありますか。


丁寧なものづくりをモットーにしているので縫製面は特に意識していて、自然と長く着ていただけるように、そして大事に着たいと思っていただけるようにというのが一番です。
先日、この工場で作った10年前のアイテムを直してくださいとお客様が持ってきてくれたことがあって、自分たちの想いが少なからずお客様に届いたのかなと。
それがとても嬉しかったのを覚えています。
クオリティが低いものという言い方がいいのかわかりませんが、そういうアイテムは扱い方も雑になってしまう。それは買ってくれるお客様も一緒で、クオリティが高いものは大事に扱ってもらえる。そして自然と選んでくれる。
お客様にはそういう長く着られるものとしてみてくれると嬉しいです。




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今回インタビューを行った職人達が縫製を行った極みスウェットシリーズ一覧はこちらから