都会的スタンダードを提案するPUBLIC TOKYO。
PUBLIC TOKYOが目指すのは着るヒトを最大限に引き立てるモノづくり。 ジャンルを超えて様々なシーンで活躍する、注目すべき“ヒト”にフォーカスし、生き方や仕事に対する“掟(スタンダード)”を紐解く。
今回フォーカスするのは元サッカー日本代表として活躍をし、現在はFC東京クラブコミュニケーター(CC)を務める、石川直宏氏。
自身の生き方を今までの経験の“積み重ねの結果”と語る同氏の“掟(スタンダード)”とは。
由縁のあるという神奈川県・三浦海岸をロケーションに撮影・インタビューを行った。








“三浦海岸が自分のルーツ”

ここ、三浦海岸が石川さんのルーツということですが。


そうですね。小さい頃育った場所でもあるので。趣味ではサーフィンをしていますが、海との関わりもまさにここから。
親父と一緒に泳ぎにいったこともあって。 住んでいたのは横浜F・マリノスに入る前、18歳の時までですが。


サッカーを始めたきっかけは?


小さい頃、近所に仲がいい2つ上の先輩がいて。その先輩たちがサッカーの少年団・横須賀シーガルズに入っていて、自分も一緒に始めたのが最初。小学6年生の時にJリーグが開幕して、試合を観に行った時に、 「6万人ぐらいいる観衆の中で選手はどういう気持ちでそのピッチに立っているんだろう?」って思ったんです。
それを知りたくてプロになりたいな、と考えるようになりました。








プロになると決めて、悩んだことは?


最初マリノスに入ったとき、僕は技術的に結構評価されていて中学1年生の時から試合に出ていました。でも、自分は身体が小さかったこともあり、身体の大きい先輩にぶつかられることも多々ありました。
何故自分は1年生で身体も小さいのに、試合に出ているんだろうっていう、状況とのギャップには悩みました。 思えば中学から高校の6年間がサッカー人生のなかで一番キツかったかもしれないです。
高校2年生の頃には、プロになれないから大学進学を考えろって言われたこともあって。 プロになれるかなれないかって決まるまで半年くらいあるのにって、怒りに任せて三浦海岸を走ったこともありました。 そんな想い出も含めて、やっぱりここはルーツなのかもしれませんね。








“環境が“自分”を形作ってくれた”

今思えば、小さい頃から環境に恵まれていたんだと思います。
現役時代、ある意味サッカーは“仕事”。自分には今何が足りていないのかだとか、そういう事を言ってくれる友達がいたことがまず幸運でした。
あとは、自分を見つめる時間を持てたこととか。海に行って、浮いていれば色々なことを考えられて、リセットできるような、自分の事を振り返る時間が作れる環境で育ったことに対しても恵まれていたなと思いますね。
大好きなサーフィンをしたり、自然と触れ合う事のできる環境があったのも本当にありがたかったなと思います。


“仕事”でもあるサッカーをしている一方で、サーフィンも好きということで、石川さんはある意味仕事と遊びとでバランスが取れた生活をしているように思えるのですが。


一つのものを極める上で、全く別の領域にも所属した方が見える物ってあると思うんです。
サッカーは一生懸命やっているけど、あまり他に趣味もなくて人として面白くないのもどうかなって。
サーフィンをすること自体もクリエイティブなことなんですが、サーフィンってそれに根付くカルチャーがあって、自然と触れ合う中で感度が高まるというか、 刺激を受けることが多いんです。
一つのものだけを見るというのは、もちろんプロフェッショナルな事なので尊敬できることではあるんですが、他のものがどうしても見えにくくなる。
それを含めて、客観的に見える場所を自分はいつも探しているのかもしれません。
その方がオフの日からサッカーに戻ってきたときに、別の視点から自分のプレーを捉えられるんです。








今回ディレクションまですべて携わっていただいたコラボ商品についても聞かせてください。
何故このアイテムを作ろうと思ったんですか?


やっぱり自分のスタイルに合うものをセレクトしてディテールもこだわりました。
例えばネルシャツにしても襟の大きさもそうだし、ボタンだったりとか、 胸のポケットの位置とか。サイズ感も含めいろんなところで着られるようなタイプがあると思いますが、それを今回は今住んでいる東京や、自分の育った海が近い地元の横須賀で、 もしくは朝はこういう風な格好で、海に行けばそこではもう少し海っぽい服着たいなとか。
で、またここから都心に帰って街に出るってなったら、こういうシャツ着たいなっていう、着たい場面をそれぞれイメージしながら作りました。
その中でデニムも理想の形をイメージしてカラーは最近穿いている黒っぽいデニムとインディゴを選んで、ポケットにはいつも僕がハンカチなりバンダナを入れるんで、そこにこだわりを入れました。 だから自分のいつものスタイルを出せたかなと思います。


生地選びでこだわったところはありますか?


着心地がいいってところはもちろんこだわって、あとは色味によってシーンを分けられるように意識しました。
「朝海に行って着たいな」とか、「サンセットで着たいな」とか、スイッチって言うのかな?
自分の中のスイッチ。移動しながらもそうだけど、自分の着ているもので気分が変わるような。
自分はサーフィンをやっているけど、サーフィンやっている人がそのまま昼に着てもファッション的に決まるというか。








それが理想ですか?


そう、それがかっこいい人だと思うんですよね。 メリハリがある人がかっこいいなって。
いつでも同じスタイルでっていうのも憧れだけど、自分としてはそこからまた切り替えられる人も憧れですね。
今どちらかといえばスーツ着ることも多くて、 選手だったときよりもフォーマルな服装も多いけど、そういうのがいろいろ混ざっているのが今回のコラボのスタイル。
どちらにも使えて、楽だけど、こだわりがあるっていう。
そういう違ったものの融合っていうのが世界が広がって楽しい思う。
吉祥寺店OPENの時にイベント行うから、これを機にいろんな人つながって興味をもって広がりがでたらいいですよね。









この掟ではご自身の大切にしている「掟(スタンダード)」を3つ伺っています。


掟1

“人間味”を隠さない


現役時代は大きな手術や怪我も経験されていますが、どうやって乗り越えてきたのでしょうか?

最初は自分の目標を叶えるために乗り越えなきゃいけない、と思っていました。
でも、段々と壁を乗り越える度に応援してくれる人が増えていきました。
僕は悔しいことは悔しいし、試合に勝って嬉しい時は嬉しいし、ふざけんなよって時は感情も出るし。そういうことを隠せないというか、隠すつもりもないんですけど、 そういう駆け出しているときの苦しさやその姿だとか、それを乗り越え勝ったときの喜びとか、そういうものをひっくるめた姿を見て、なんか人間味があるなって言ってくれる人がすごく多かったんです。プレーのこういうところがすごいですっていうのとかもそうだけど、 人としての魅力を言ってくれたりとか、そういう応援があって、乗り越えられた事もすごく多いです。
あとは、コツコツやってきてマイナスになることは全くないって、自分のなかで根拠のない自信じゃないけど、絶対どこかにつながるし、全部つなげたいっていう想いがあるからですかね。




掟2

“目の前の壁を乗り越えて、積み重ねていく”


引退してからの環境の変化はどう感じていますか?

色々な出会いがあって、色々な物事にチャレンジする機会があって、率直に面白いです。
でも、それが出来るのも現役のときにやってきたことがあってこそとも思うんです。
現役の途中から気づいたんですが、今の目の前のことを一生懸命乗り越えて積み重ねていくと、自分の目指しているところに近づくなと。
自分のなかでは具体的にドンと示して将来こうなりたいっていうよりは、目の前のことをやっていったらこういう風になっていくんだろうなという漠然としたイメージしか実は持っていないんです。
それってつまりはっきりとは言えないんだけど、“人生を自分らしく生きられたらいいな”っていうところに行きついたという感じですね

これをやりたいって決めているわけではないっていうことですか?

日本のサッカーの価値を高めたいっていうのももちろんやりたいことの一つだけど、そもそもじゃあ日本のサッカーってなんなの?スポーツ?日本のスポーツはカルチャーなの?と言われたら、やっぱりまだまだその認識は薄いと思うんです。
サッカーはカルチャーに成り得るスポーツだと思うから、サッカーってこうなんですっていうのを、サッカーを知らない人に広めたい。でもそれだけに囚われるのは違う気がするという思いもあるんです。
逆に自分の知らない世界を見ることでサッカーに還元できることもあるんじゃないかなって。もっと広いフィールドで色々見たいしやっていきたいなと思うんです。




掟3

“流動自在”な心の状態


あともう一つの“掟”。起こること全て自分のなかでは良きことというか必然だと、けがも含めて今まで思ってきています。
まあ、決してそんなことはないんだろうけど、そんな風な考え方を自分がどれだけしていけるかっていうのがあって。
今までの自分の経験がすべて船を進める追い風にできると考えています。ポジティブとはまた違う、サッカーを通じて感じてきたことです。

何か座右の銘があるとか?

“平常心”が自分の座右の銘。
僕がゴールを決めた時もやっぱり、平常心を保った、“流動自在”な心の状態でした。
流動自在っていうのは、なるようになる、みたいな。 やることをやって、その後どうなるのかなっていうのを楽しみに、モチベーションにして生きているという意味です。
自然体で、何にも左右されない、されたくないっていうか。そういうマインドですね。








PUBLIC TOKYO × NAOHIRO ISHIKAWA COLLABORATION

今回のコラボレーションは全部で3型。




COLLABORATION ITEM1
70 ネルチェックシャツ


石川氏自ら選んだお気に入りのチェック柄は、ご自身はもちろんのこと大切なご友人や仲間たちが着ているところをイメージした4柄展開。
胸ポケットの内側に、屈んでもサングラスが落ちないよう、テンプルを引っ掛ける仕様がついていたり、右前身頃の裾にさりげなくご本人のサイン(プリント)入りネームパッチ がついたりと、石川氏とディスカッションを重ねて一から作り上げた、こだわりの詰まったシャツになっています。
4柄とも日本の柄物生地の一大産地である兵庫県の西脇地方で丁寧に織られた生地を使用しています。

商品ページは8/31(土)12時公開





COLLABORATION ITEM2
70 ストレッチデニムテーパード


石川氏が長年愛用しているデニムパンツを基に、ほどよくストレッチの効いた岡山産のデニムを使用して、様々なシチュエーションで穿いて頂けるようにしています。
製作段階でご本人にフィッティングをお願いして、スポーツ選手特有の発達した太腿を目立ちにくくし、スタイルをよく見せてくれる絶妙なテーパードに仕上げています。
右前のコインポケット、右後ベルトループを延長したキーホルダー用ループなど、石川氏の日常のスタイルをイメージして考えられたアイデアを取り入れています。
さらに、今回のコラボレーションのために描き下ろされたグラフィックが特徴的なバンダナがセットで付いてきます。

商品ページは8/31(土)12時公開





COLLABORATION ITEM3
70 ペイズリーバンダナ


今回のコラボレーションのために描き下ろされたPUBLIC TOKYOオリジナルのバンダナ。
元プロサッカー選手である石川さんならではのデザインが至る所に散りばめられています。
ぱっと見ただけではわからない隠しモチーフもありますのでぜひ手にとって探してみてください。
※ホワイトはデニムに付属しているもので単品での販売はございません。

商品ページは8/31(土)12時公開


PROFILE

石川直宏/元サッカー日本代表・FC東京クラブコミュニケーター
横須賀市の少年団チーム横須賀シーガルスでサッカーを始める。その後横浜マリノスジュニアユース→ユースを経て2000年Jリーグデビュー。
試合では、ずばぬけたスピードによる突破で得点をアシストする活躍を見せる。
2002年、出場機会を求めてFC東京へ移籍。
2003年から2004年にかけてはアテネオリンピックを目指すU-22日本代表とA代表の両方から招集を受け活躍。
度重なる怪我を乗り越えて、圧巻のプレーと爽やかな笑顔でファンを魅了し続け、2017年に引退。
現在はFC東京クラブコミュニケーターとしてクラブの発展に尽力しながら、メディアや講演など幅広く活動をしている。

〈石川直宏氏来店イベント〉
イベント開催日程:8月31日 13:00~14:30
イベント会場:吉祥寺PARCO 1F PUBLIC TOKYO店内
対象商品購入者先着50名にポストカードと、石川直宏氏本人との握手&サインをプレゼント。
※サインはポストカードに行います。商品やご持参頂いたものへはサインできませんので予めご了承ください。

instagram:@sgss.18